
【ご要望】
おそらく祖母が作ったと思われる留袖です。
所々シミや、刺繍の傷みなどがあります。
10年ほど前に、親戚の結婚式に着て行くために、
比翼仕立てにしましたが、
シミ等はそのままの状態です。
今回シミや刺繍の傷みを直したいと思います。
*この素晴らしい着物を見て、
N様は刺繍を習い始めたいと
思われたのだと、
お話ししていただきました。
昔の花嫁さん・あるいは踊りのお衣装・・・
とされた『ひきずり』です。
胴裏も華やかな赤いものが付いておりました。
地色の黒をまずは、染め直しました。
シミ汚れもできるだけ綺麗に・・。
年を重ねた刺繍糸は既に弱くなって切れており、
加工をする中で、可哀そうな状態になりました。
そうした部分を取り除き、
ミシン刺繍で出来る部分はその専門のところで、
他は、ひと針ひと針、N様が
手刺繍されました。
おしたては、丈が長すぎるので、
衿下あたりの部分は模様が見えなくなりますが、
入れ込んでのお仕立てをして、
ご着用しやすく致しました。
昔の職人さんが作られたおきものを
さまざまな職人とお召しになられるお客様と共に、
バトンを繋いで、
再生させていただきました。
いつかこの黒留袖をお召しになられる日を、
心より楽しみにしております。
【お客さまの声】
似たような色の糸をみつけるのがなかなか困難でした。
また古い刺繍を残すかどうか
迷ったところも多く、
昔の人の刺繍の手仕事や糸の色の柔らかさを
残したいとも思いました。
自分自身の作品製作と並行しており、
振り返りますと一年とひと月かかりました。
直しの刺繍も丁寧に仕上げていただき、
嬉しいです。
地色も黒の色がはっきりとして
深みが出たことが良く分かります。
手間のかかるお仕事をして頂き、
ありがとうございました。
お仕立ても古い布地で手間がかかったと思います。
ここまでしていただいて、
心からありがたく存じます。
この着物を着ましたら、
写真など送りますので、見てやってください。
【加工内容】
解きハ縫い洗いのし→柄伏せエンブタ→糊置き
→染め→蒸し・水洗→地直し→刺繍ほどき・直し
→紋直し→(Nさま手刺繍)→汚れ落とし→
お仕立て(胴裏生地新しく)
【参考価格】
合計 ¥298320-(税込)