工房概要

名 称 有限会社 吉江染工場
代表者 代表取締役 吉江康二 
(伝統工芸士 京友禅 型染部門)
所在地 〒600-8865 京都府京都市下京区七条御所の内西町63
TEL 075-313-6475(代)
FAX 075-313-6430

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ご挨拶

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吉江染工場 三代目の吉江康二でございます。
京友禅は、昔から分業で成り立っておりました。
その中、二代目(現会長)より一貫製造を目指し、必要な工程をそろえて
参りました。
私自身、お客様の元に届くまで、一枚一枚丁寧に、どの工程も自分の目で
しっかりと確かめ、末永く可愛がっていただけるきものを作り上げたいと、
日夜励んでおります。
皆様が目にされるきものが、職人のどのような技と心で作り上げられているか、
少しでも知っていただけたら嬉しく思います。

工房案内

図案

きものを染めるのにまず「絵」が肝心です。
吉江染工場の図案を描いて下さる渡辺さんです。小紋の模様から振袖まで
なんでもOKです。
意欲満々で常にチャレンジャーです。

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型彫り

図案をもとに、型紙を彫り抜きます。色一色に一枚の型が必要になります。
型紙は和紙を重ねて厚くしたものです。柿渋をしみ込ませて水に強くして
あります。型を彫るときは模様がずれない様にしなくてはいけません。
連続模様などは特に技術が必要です。

型彫り一筋、伊藤さんです。

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色合わせ

工場内で使用する色を作っています。染料を混ぜ合わせ欲しい色になるまで
何度でも試験蒸をします。
使用する生地によって発色が大きく違うので経験と読みが必要です。

色のことなら、ドンとおまかせ長尾さんです。

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板場友禅

白生地を友禅板に張り付け、型紙を使って生地に模様を染めていきます。
多い時は型を30枚近く重ねる模様もあります。
刷毛を使い染料を生地に染める「スリ込み友禅」、染料を混ぜ込んだ糊(餅米が主成分)を生地に置いてゆく
「写し糊友禅」があります。

細かい小紋は一級品の佐藤さん。

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難しい仕事も何のその、創意工夫の小林さん。

板場友禅

期待の若手新人、安井さんです。先輩の技を吸収してますます成長中です。

板場友禅

引き染め

模様以外の地を大きな刷毛を使い全体を染め上げます。
染めるときのムラだけではなく、乾燥のときにもムラになります。
とても気を使うところです。水と風の芸術でしょうか。

毎日、天気と会話している岡田さんです。

板場友禅

手差し友禅

筆を使って模様に色を差し込んでいきます。
力のある発色と柔らかな表情が出ます。

蒸し

染め上がった着物を1時間ぐらい蒸して、色が落ちない様にします。
又、この蒸しで染料が発色し艶のある本当の色になるので、とても重要な
工程です。

板場友禅

水洗

友禅流しの名で知られています。着物を綺麗に洗って余分な染料と糊を
取り除きます。
昔は川で洗っていたそうです。当工場も、桂川で洗っておりました。
今は工場内の水槽ですのでご安心を。

板場友禅

湯のし

蒸気でしわを伸ばし、幅をそろえます。

金加工

きものに金箔を貼り付けます。京友禅の特徴でもあります。とても豪華になります。

刺繍

刺繍を入れてアクセントをつけます。

地直し

染めシミ、色ヤケ補正おまかせ下さい。
着物のお医者さん松尾さんです。

板場友禅

仕立て

京都の和裁師さんにお願いいたしております。
あなたの寸法にてオーダーメイドです。

完成

ついに完成いたしました。
ここで紹介いたしましたのは、1つの例です。
作る着物に合せて仕事の順番を入れ替えたり、何度も同じ工程を重ねたりします。
1枚の着物が出来上がるまでに2ヶ月~3ヶ月かかります。